甲斐駒ヶ岳Top 南アルプス北部地形図T山行表
       甲斐駒ケ岳黒戸尾根
    1965年(s40年)10月,横手から黒戸尾根・・寝過ぎバスの乗り遅れがロスを呼び退却,・・日野春駅
    1966年(s41年)05月,鳳凰三山から黒戸尾根,白須に下山,・・韮崎駅

甲斐駒ヶ岳黒戸尾根



中途半端な山行

駅での熟睡が時間をロス,全てを変える


               尾根下部より甲斐駒ヶ岳

         
甲斐駒ヶ岳,黒戸尾根
                   s40年(1965年)10月01〜03日,m松村進,三浦俊彦,中退,



         10月01日, 集合9:00,新宿11:45=
             02日, =3:35甲府=4:25日野春駅, 起床6:30食事,7:00タ=7:45横手,

     シーズン・オフの為,交通の便の確実な方を選び横手からの入山を選んだ。
       ただ新宿駅ホームの集合時間が遅すぎ,甲府駅を過ぎるまで座席に座ることができなかった。
       1時間ほどの仮眠で4時半,日野春駅に下車,横手行バスにはまだ十分時間があると駅の待合室にシュラフを持ち込み眠り込んでしまっていた。。
       それが却って始発バスを逃がし,タクシーを頼む羽目になる。その上目覚めは大分遅くなった。



   

                             黒戸山よ甲斐駒ヶ岳

      横手8:18一8:40社務所:44一9:48小:58一10:20小,(径迷い引き返す):35一11:27小:33一12:10笹ノ平:23
        一不明,肉離れ一15:29五合目小屋c,炊事17:15,




               


   社務所で登山名簿に記入し,アケビの生い茂る藪径をジグザグに登る。
     風もなく藪独特の蒸す香りが漂い,垂れる汗が尚更暑さを強調していた。
     適当に汗ばむ頃,藪も途切れ々になり,径に迷った末,草地を突っ切って笹平に出る。

   ここは竹宇前宮(白須側)からの径と合わさる所で休には心地よい。
     背は蒸しるよう流れる汗。風がたなびき涼しさを運ぶ。
     強い陽差しと篭もる藪径,藪を抜けるとまるで別世界に入ったような爽快さを味わった。




    


   幅広い尾根は八丁登りの針葉樹林帯に入る。
     南アルプス特有のどっしりした巨木が,山々を神として前衛するが如く,谷を被い尾根を被っている。

   前屏風の頭で登りは緩やかになり,やがて刃渡りにでた。
     黒戸尾根は五合目まで出ないと視界は利かぬが,刃渡りのみ谷間が鋭く抉るよう切れ落ちていた。
     刃渡りを抉る尾白川と篠沢の枝沢が,足元深く落ち,谷間を被う紅葉美が一段と冴え渡っている。

   五合目小屋は直ぐこの先だった。
     樹海の隙間を抜いて,甲斐駒ヶ岳の頂が帽子のようちょこんと望まれた。





     五合目,Ts,
     

   夜半の月は詩的情緒に溢れ,程よく点々と広がる星空が見上げられていた。冴えわたる月光を放ち静寂過ぎる程の幻想さを漂わしている。
     静かだ。何処もが澄渡っている。熊を連想する無様な考えは起きなかった。





                               再び黒戸山を下る

        中途半端な山行

      10月03日,五合目小屋8:15⇔:32水場:43一七合目まで30分の分岐,
              一10:43刃渡り11:00一11:44分岐一12:05沢一12:55小:58一13:05社務所:45一14:05バス停:3山梨交通
              =国鉄日野春駅15:33=20:38新宿,

       五合目
    夜更け,月は冴すような光を樹間から差し込んでいた。それにも係わらず起床は今日も遅く寝過ごす。緊張感が全くなかった。
      ただ気持の心地よい朝だった。快晴,無風で,空はあくまでも蒼い。見上げるスカイラインの上に昨日の帽子,甲斐駒の頂が望められた。

    今日は3日,日曜日,今日中に東京に帰らなくてはならなかった。
      駒ケ岳を前にピストンするべきか? この間々下るべきかためらう。時計の針は7時半過ぎを指している。
      横手には少なくとも3時に着いていなければ最終バスに乗り遅れる。

    昨日の初っ端の寝坊から全てがだれた行動になっていた。
      話の末,春にもう一度来るのだからゆっくりしようと決め,テントから残り少ないウィスキーを取り出し,一気に呑み込んだ。
      天高い登山日和の蒼空だ。緊張感がなさ過ぎる。幕営地上の台地で再び1時間程トカゲに更けている。そして山を降りた。




               七合目付近でトカゲする

       惰性の山
    もう一泊すれば,登れた山,これ以上クラブを騙す訳には行かなかった。共同装備は全てクラブのもの,月曜日には会合もある。
      登りたい希望と惰性の山行が,中途半端な山をもたらした。

    1つの遅れ失敗が戻す努力ではなく,更に惰性を生み時間を失っている。
      計画も杜撰である。サブで行動すれば違った考えも起きはずである。結果論を語ってもしょうがないが。
      山と真面目に向えなければ,又同じことを繰り返す。




                     ,

    帰りの山梨交通バスはガラガラもいいとこ2人だけだった。背の車窓から富嶽がくっきり浮んだ姿を望んでいた。


      2006年12月,黒戸尾根五合目小屋は荒廃の為,現在使用禁止,08年頃には再建の計画あり。
      南アルプス北部地形図T,山行