奥秩父飛龍山南面の谷                                                    .

奥秩父,丹波川小常木谷



下山は岩岳尾根,茅谷尾根を下り,丹波へ周回

剣山行を前にザイルワーク習得へ

             丹波川小常木谷

        奥秩父,丹波川小常木谷遡行
                    s44年(1969年)06月21〜22日, L松村進(43卒),m見城寿雄(41卒),山田雅一(4),



      出合から置草履ノ悪場,不動ノ滝
      源流から岩岳尾根,茅谷尾根・・滑瀞出合

   7月上旬の剣岳山行を目の前に迎え,ザイルワークを目的とした体慣らしを行う。場所は東京から近く,ある程度実働時間の必要とする所を選ぶ。
     小常木谷は一昨年,一ノ瀬川大常木谷を遡行した折,丹波から青梅街道を歩き,途中で見下ろした素晴らしい渓谷だった。
     出合の両側壁に魅了させられ,沢登りの第一歩は渡渉から始まり,最後は増水した日没後の渡渉で終えている。


      6月21日,雨, 新宿=立川,青梅線=氷川(jr奥多摩)バンガロh,

   行き当たりバッタリで青梅線の終点氷川に着く。
     できれば今日中に丹波まで足を伸ばす予定でいたが,最終バスはとっくに出てしまていた。
     駅前を左に折れ昭和橋を渡り,多摩川の対岸,日原川出合の町営氷川のキャンプ場に宿る。

   高校時代,霧ヶ峰から八ヶ岳を縦走した折,初めて白樺湖でバンガロのお世話になっていた。着いて直ぐ夕立が激しかったと覚えている。
     その時より大分狭く,僕等が占領したバンガロは,川沿いの2畳程の小さな掘っ立て小屋だった。

   裸電球はあるがラジとローソクで遅い夕食を済まし,寝るつもりが目の前に置かれたアルコールには勝てなかった。
     山の酒ほど旨いものはない。寝たのはやはり午前2時を過ぎている。




     小常木谷出合〜大滝

    遡行図T


   6月22日,小雨後曇 氷川バンガロh1 7:00,西東京バス=余慶橋一小常木谷出合,丹沢川渡渉8:15,



    丹波川と小常木谷出合
   止まぬ雨で濁る本流と右,出合, 丹波街道より




   丹波川渡渉,連日の雨で濁りが強い,8:15




小常木谷出合の廊下,   


     小常木谷出合,丹沢川渡渉815一9:30小:45一10:45兆子ノ滝上一11:15,6mナメ気味,上一12:15不動ノ滝上,

      小常木谷

   ツエルトを被って寝たバンガロとも別れ,滑瀞谷出合までバスに揺られる。今朝ばかりはバスを掴まえられている。
     前回,大常木谷遡行の折は,入山1ケ月前に平日だけ塩山まで路線バスが開通したことを現地で知らされた。
     曜日が遇わず,この青梅街道を歩かされている。

      小常木谷出合
   小雨降る中,早速河原に降り立つ。
     遡行の最初に丹波川の渡渉があった。小さいながら,かなり流れは強い。

   第一歩でびしょ濡れに。出合に硝壁を張る如く構える前衛の岩壁は街道から見下ろすと異様な凄みの勢いを感じている。
     その姿に魅了され,小常木谷の遡行を決めていた。川底から渡渉し目線で見上げるも,天を仰ぐようそそり立つ。
     先への興奮に湧きたてられていた。



   広い河原の火打石谷出合で1本




   暫らくは高度差もなく平坦な渓谷が続く




   3m2段の滝




    5m美瀑で小休止
                         9:30


      下流
   以外にも小常木谷出合を過ぎると様相はがらりと変り貧層に。
     先への期待を裏切るかのよう平凡な渓谷が2時間ほど続いている。適当な間隔で小滝が組まれ,ゴーロが多い。
     核心は先の置草履ノ悪場になる。




    置草履ノ悪場
                        , 上段8m,下段10m     .     



    兆子の滝
   10:45




  




  




   兆子の滝上,11:15

      兆子ノ滝
   アンザイレンし松村,見城,山田の順で滝の右岸を直登する。ホールドは硬く大きいが最後が悪い。
     赤土に指を突っ込んでザイルを木に絡ませている。岩壁より濡れた赤土に悩まされた。
     高度感があり岩の隙間に赤土が,はび込み,嫌けのさす滝を越えている。

   ザイルを緩め一気に乗り越えた。足場は不安定になる。ザイルを潅木に絡め,次ぎに見城先輩を呼ぶ。
     緊張した顔が表情を硬直させていた。さぞかし肝を冷やしたことだろう。先輩にに笑い顔が戻るも顔は引きずっている。
     先輩とは言えザイルさばきは初めて,度胸が居座ってもいた。その上は右岸の太い幹にザイルを絡め通し高巻いている。



    不動ノ滝
  




   山田君を見て,極端に高捲き直下する,12:15

   不動ノ滝は険悪そのものだった。
     釜はハングを築き見るからに諦めざる得なかった。そして濡れた苔の付着も凄い,一瞬にして登攀意欲は失われている。

   ここは一歩たりと踏み出そうとは思えなかった。攀じるべきルートが浮ばず。
     滝上には大高巻きを右岸に取っている。置草履ノ悪場に入ったばかりで,これからが大変に思えた。



     丹波川小常木谷,一ノ瀬川大常木谷ルート略図

     出合から置草履ノ悪場,不動ノ滝
     源流から岩岳尾根,茅谷尾根
・・滑瀞